学習指導要領解説では、正の数と負の数の必要性の1つとして、「反対の方向や性質を数で表すことができること」が挙げられている。今回は、教科書や参考書で、反対の性質をもつ量の例として挙げられているものを調べてみました。
【地点や位置を表す(座標的な考え方)】
① 海面の高さを基準の0mとしたときの高さ
これは全ての教科書で挙げられている例で身近な考え方です。富士山や伊豆・小笠原海溝を取り上げている場合が多いです。
② 時間の前後(今を基準の0時間とする)
これも全ての教科書で問いなどで挙げられています。この考え方はのちに比例を負の数に拡張するときなどに必要となります。時間は始まりと終わりがないため、負の数を使わざるを得ません。
③ 東西・南北の地点
この考え方は、座標の考え方に直結します。数直線の上に図示することを学ぶことができます。
【移動や変化を表す(ベクトル的な考え方)】
① 収入と支出,利益と損失
お金という身近であり興味深い題材のため、イメージがしやすいです。今後、加法や減法を習う上でも、イメージとして使えます。
② 気温の変化
気温(座標的な考え方)はどの教科書でも導入として取り上げられています。それをベクトル的な考え方として挙げています。つまり、昨日と比べて何℃変化したかという考え方です。
③ 東西・南北の移動
ベクトル的な考え方としては最もポピュラーな考え方です。矢印などで図示しやすく、視覚的にも分かりやすい例です。また、この考え方は加減乗除の演算のとき、イメージとして取り上げやすいです。
④ 階段の昇降
大日本図書の教科書の問いに挙げられています。この考え方も、視覚的なイメージがしやすく、③よりも日常生活とのかかわりが強いです。
⑤ 追い風と向かい風
学校図書の教科書の問いに挙げられています。少し頭を使う考え方です。
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